エブリィ5MTと5AGSとAT
スズキ車はバイクも含め好き嫌いがハッキリと出やすい特殊メーカーと言えるかも知れませんね。
私は大好きです👍
今回は同じ車でもミッションの違いで走りに大きく影響しているエブリィDA 17VのMT、AGS、ATこの3タイプについて感じたことを記事にしていきたいと思います。
はじめにMTですが、こちらは昔ながらのマニュアル車の走りそのままといった感じであります。
シフトの位置は非常に絶妙なポジションにあり、ハンドのすぐ左斜め下にあるということです。
ハンドルとの距離わずかこれだけです!
ハンドルから左手を遠ざけることなく瞬時にシフトに手が届き、瞬時にハンドルに手を戻せる最高のポジションに位置しています。
スポーツカーでさえもこの瞬時に手の移動ができる車両はなかなかありません。
それを商用車であるエブリィはできてしまう、隠れたスポーツカーかもしれませんね。
シフトの入りなどは若干の渋みがあり入りにくい時もありますが、それだけ強度はしかっりと作られている感じです。
エンジンは丈夫でもミッションがよく壊れるCVTとは対照的に、長く乗り続ける人向けの堅実なタイプと言えそうです。
どのメーカもCVTの故障はけっこう多いので、シフトチェンジが苦でない人には最高の選択肢です。
ちなみにエブリィにはCVTは用意されていません。スズキさんさすがです!
クラッチの繋がり方も非常に良好で、マニュアル車に乗られてる方であればどのような人が乗ってもスムーズな発進ができそうな気がします。
マニュアル車を運転する上で感覚の掴みやすさは非常に重要なポイントだと思います。
おそらくフライホイールの重量がベストバランスなんでしょうね。
マニュアル車はフライホイールが軽すぎても、重すぎてもクセが出るので慣れが必要な車両も多くありますが、エブリィに関しては違和感なく乗れてしまう、これは企業努力の恩恵を無意識のうちに受けている賜物です。
クラッチ、ブレーキ、アクセルこちらの操作は最初だけ慣れないといけません。
アクセルのすぐ脇にタイヤハウスがある為、足元空間が非常に狭いのです。
ココは最初ストレスを感じるのですが、しばらく乗り続けて慣れてしまうと恐ろしいほどに操作の無駄が一切ないことに気がつきます。
良く言えば、これほど操作に無駄を作らない車があるのだろうか?と思ってしまいます。
欲を言えば、もう少し広くあって欲しいとも思います。
けっして早いエンジンではありませんが、燃費もよく感覚が掴みやすいのが特徴です。
また1〜3速はローに振ってある印象で、荷物を積載している時に加速をさせる上で必要なセッティングにしてあるといった感じです。
近年マニュアル車の4駆は、ほぼ無くなってしまいましたが、そんな中今でも新車で購入できるのは貴重な車両かもしれません。
マニュアル車はギヤ比を全て自分でコントロールできる楽しさがあり、このエブリィに関しては法定速度内を楽しむ為?にあるのかと思うほど下道に特化したセッティングなのだと思ってしまいます。
本当は荷物積載時のセッティングなのはわかっていますが😅
以上でマニュアル車の印象を終えて、AGSに移りたいと思います。
AGSこれほど人の感覚に良い意味でも悪い意味でもインパクトを与える車両は少ないと思います。
初めて運転した時の印象は「なんだこれ💢」です。
自動でシフトチェンジをしてくれるのはいいのですが、シフトが変わる時の一瞬力が抜けてガクンと繋がっていく、なんとも不快な乗り物。
「これはないわ🙁」
っと、乗りたくない車ベスト1になるほどの悪印象でした。
しかし、しばらく乗ると変化が訪れます。
マニュアル車の感覚がある人はすぐに馴染むかもしれません。
謎のMモードがあるのです。
さっそくMモードに入れて走ってみると、ドライバーの操作でしかプラスは動かないのです。
「これは楽しい!」
CVTのMモードとはまったくの別物です。
めーいっぱい高回転を引っ張ることもできれば、荷物の量により適切な回転でシフトをチェンジも行え、燃費走行も走りを楽しむ走行もできてしまう優れものだったのです。
さらに!シフトダウンは自動で行ってもくれるので、本当に楽で楽しいことに気がつかされます。
最初の印象はどこへ行ってしまったのやら😅
クラッチ操作は不要で美味しいところだけを楽しめる溝の深いミッションだと言えます。
平坦な道はDモードで難なく走れますが、勾配のキツい上り坂などではDモードは適さないと言えます。
たとえば、5速で登っているとしたら、4速に切り替わります。ここまではいいのですが、またすぐに5速に入り、再度4速に落とします。
これを何度も何度も繰り返すのです。
こうなった場合は即座にMモードに切り替えて適切なギヤを自分で選択するのが良いと思います。
販売価格から考えると、ここをなんとかしてとは言えません。
車との調和を自分で選択していくことが一番早い解決策です。
そしてAGS車は中毒性があるので注意が必要です。笑
最初に嫌な印象を持つ人が圧倒的多数だと思いますが、慣れてしまうと走りの調和が楽しくて仕方ないのです。
これは本当にヤバいです!
ここでいったんエンジンを紹介するとNAとターボがあります。
NAは低回転には力がないので、常に中回転を多用する必要があります。
発進加速は遅いものの、40キロを超えるとあとはスムーズに加速していきます。
NAの真骨頂は中回転〜高回転が楽しいことにあります。
ギヤ比がローよりということもあり法定速度内で高回転を多用できる不思議な楽しさが隠れています。
けして早い車ではありませんが、車体とエンジンの一体感が強く法定速度内で高回転も使えてしまう。
ただ走るだけなのに、これほど楽しい車は他になかなか無いと思います。
ゆっくりも走れて、元気よくも走れる、これがAGSとNAエンジンの中毒性を引き起こしてしまう原因かもしれません。
続いてターボですが、こちらは低回転〜中回転に力を注ぎ込まれているタイプです。
このエンジンはあのアルトワークスと基本は同じエンジンです。
面白くない訳がありません😆!
アルトワークスほどアクセルの反応に対して過敏ではないのでどんな速度域も非常にスムーズに走れてしまいます。
おまけにヴルフィアのV6エンジン車にも引けを取らない加速をします。むしろ軽量な分早いのか、早く感じるのかも知れません。
そして運転している本人はヴルフィアを運転するよりも圧倒的に楽しい🤣
質感や上質感などは全て劣りますが、当然です!エブリィのターボ車が6台以上買えてしまう金額ですからね!笑
けど、気軽さと楽しさはベルフィアの6倍以上と言えるでしょう。
乗って存分に使える楽しさを取るか、上質なデザインと価値ある所有感を取るかは人それぞれですからね!
もちろん安全性にも大きな違いがありますが!
ターボ車をこんな高額な車と比べてしまっては、ベルフィアに乗られている方には大変失礼かもしれませんが、このターボ車、見た目にはどこにでも走っているエブリィなのに、運転するとそれなりに早いので、他のさまざまな良い車に対して価値観が変わってしまうほどの楽しさを秘めていることは間違いありません。
ちなみに高速道路でメーターMaxスピードも普通に出てしまいます。
にもかかわらず、実は高回転はあまり面白味はないエンジンです。
6500回転まで回るエンジンで、美味しいところは5000回転くらいまでです。
そこまで回すことは滅多にないと思いますが、ほとんどを4000回転以下で許容できる特性になっています。
NAと比較して高回転を回して楽しむことは、できませんが、低回転からスムーズな加速を味わうことができます。
少し踏み込めば十分な加速ができる為、長距離もかなり楽になります。
話がエンジンへとそれてしまいましたが、最後にATの話をしてこの記事を終わりにしたいと思います。
ATこれはハッキリ言って優秀です。
当然ですがマニュアルのような手間は一切なく、AGSのようなギクシャク感も一切ありません。
どんな場面でも普通に走れてしまうので1番好印象を受けるのがこのATです。
逆に言うと面白味もまったくありません(^^;
普通の車になってしまうほど、滑らかな走りをしてくれて、慣れなどは一切無用でATがもっとも優れた走りを提供してくれるかもしれません。
ただ一つの欠点を除いては!
その欠点とは燃費です。
ひたすら走る分にはATでも燃費は良いと思いますが、マニュアルやAGSと比較するとだいぶ落ちます。
マニュアルとAGSは私の運転で平均17〜19キロ走ってくれるので非常に優れた実燃費を出してくれますが、ATはそうはいきません。
だいたい15〜17キロがいいところです。
このたった2キロ程度の違いはガソリンメーターの減り方にもしっかりと現れてきます。
ん⁉︎減りが早い😧
300キロほど走れば減り方の違いがすぐにわかるほどです。
なのに走りは優秀という相反する特性があるので、ATを所有するかどうかになると私の答えはNoとなってしまいます。
1番好印象なのにもかかわらずです😭
AGSが無理な人にはATの選択肢があると言えます。
同じ車両にミッションの違いで走りの印象が大きく異なるエブリィ!いやスズキ車!
ミッションの特性を選ぶことができる本当に珍しい車ですね。😊
この3つのミッションのイメージふんわりと掴めたでしょうか?
ただエブリィを紹介する上でもっとも外すことのできないエンジンの搭載位置にも触れておかないといけません。
それはミッドシップ型FRといことです!
これはハイエースやキャラバンなどもそうかと思いきや、まったくの別物です。
フロントタイヤの位置にエンジンがあるハイエースやキャラバンと違い、フロントタイヤより30〜40センチも後方に搭載されていることで、エンジン重量がフロントタイヤだけに掛からず、ハンドリングが軽くコーナーや曲がり角など意外にもよく曲がります。
ハイエースやキャラバンはエンジンの重量がフロントに乗っかっている為、安定感はありますが、重々しさは隠すことができません。
この車体とエンジン搭載位置からくる重量バランスは背の高ささえなければ高次元な車体パッケージだと言えるでしょう。
箱をかぶったスポーツカーそれがエブリィです!
どうしてもこの部分は触れておきたかったので書くことにしました。
小さな車!大きな未来!